太陽がもったいないと考えたらOMソーラーの家になりました。
自然と向き合うことは「:おもしろい」
自然を活かさなければ「:もったいない」
私たちはOMソーラーの家づくりに取り組んでいます。
OMソーラーは何を実現したのか?

 OMソーラーは、フロアヒーティング(床暖房)したり、お湯を沸かしたり、クーリングしたり、換気を促進したりする
多機能ソーラーシステムです。
 しかし、多機能というだけなら、似たようなシステムは他にもあります。OMソーラーがほかのシステムと決定的に違うのは、何よりも、無限で、クリーンで、平等なエネルギーである
太陽エネルギーを用いて、それを実現している事実です。

OMソーラーは、何を、どのように実現したのか?
人間生活と地球環境にとって、果たしてそれは、どのような意味と価値を有しているのか?
OMソーラーの世界の一端をご紹介します。

足の裏から温めて、血流を高める健康暖房法を実現
 人は、寒さを感じると、頭や、心臓や、内臓などの人体躯幹部を恒温状態に保とうという作用が働きます。手のひらや、足の裏は、それをいち早く察知するスポットの役割を持っています。
 冷えた床面に接していると、身体の芯まで凍えてきます。その時よく意識していると、身体の血管が収縮されて、血液の流れを最小限にとどめ、必死になって放熱を防ごうとしている自分を見出すことができます。
 また、焚き火や暖炉に、自然と手をあてるのは、やはりそこがスポットとなっていて、脳に、暖かいという信号を送る温度センサーが働いているからです。これも意識していると、おもしろいほどによく分ります。
 東洋医学では、「足の裏には、第二の心臓がある」といわれています。足の裏には、いっぱいツボ(センサー)があって、ここを揉むと内臓や身体全体に反応が起こります。
中国の歴史書にも、「漢の国の名医は、足心の三ヶ所を刺激して病を治した」と書かれています。OMソーラーの第一の効能は、フロアヒーティングできることです。過激な暖房ではなく、低温暖房です。裸足になって、床のぬくもりに接していると、身体全体の血液の循環がよくなって行くことがよく分ります。
サーモカメラで見ると、OMソーラーの家は、床が暖かいことがわかります。また、吹き出し口口からの温かな空気で窓際が寒くないのも特長です。
OMソーラーで、どこまでやれたのか?
CO
2とエネルギー消費削減
 OMソーラーが実際にどこまで有効なのか?下のグラフは、結果が教える事実です。エネルギー消費と、問題視される CO2削減の上で、このシステムが実現している水準の高さは、あらためて説明することもないでしょう。
 OMソーラーの良さは、それが、住宅の快適性と結びついて実現されていることです。省エネは節約、ガマンを強いるものであり、石油が高騰しているときこそ話題になるものの、実際には喉元過ぎれば忘れること、少なくありませんでした。
 OMソーラーは、夏に冬のような温度を求めたり、冬に夏の室温を得る暖房ではなく、夏を夏らしく、冬を冬らしく過ごしながら、健康的で快適な生活を実現する技術です。
 もともと受託が必要とする至適温度はそれほど高いものではありません。冬の室温は20〜23℃程度に保たれていればよく、冷房は外気温から5℃程度低ければ快適に過ごせます。
 この低レベルといってよいものに石油や電気など、高度なエネルギーを惜しげもなく消費していることが問題です。太陽エネルギーで相当までやれるし、またそれを、事実を持って証明しているのがOMソーラーです。
OMソーラーのしくみ
 
 OMソーラーのシステムの基本は下図の通りです。
 
屋根の軒先から空気を採り入れ、屋根面で温まった空気を集熱し、小型のファンで床下に送り込み、その熱を土間コンクリートに蓄え、床暖房に用います。
 とてもシンプルなシステムなので、多くの人はあっけにとられます。うまく集熱するための屋根の設け方や、熱を逃がさない建築の工夫など、設計と工事の上で、習得すべき技術は少なくありませんが、技術の性格としては、ローテクに属します。
 いわば「コロンブスの卵」のように、分ってしまえば簡単なシステムというのが、OMソーラーです。
 しかし、ローテクだけかといえば、やはりそれだけではありません。バックアップ技術に、最新のハイテク解析技術が活用されています。
 基盤となるローテクと、最先端ハイテクとのきわめて自然な融合、このアンビバレント(両面価値的)な世界こそ、OMソーラーのユニークなところです。

温めるのは、空気です。
 軒先の外気取り入れ口(1)から入った空気は、太陽熱で屋根が温められると上昇します。集熱空気層(2)を通って温められた空気は、屋根の上部に設置されたガラス付き集熱面(4)でさらに温度を上げて、棟ダクト(5)に集められます。
 果たして、どの程度の集熱温度が得られるのか?
 気候条件によって異なりますが、冬の快晴の日であれば、マイナス1℃の外気温であっても、50℃もの温度に達します。
 集熱された空気は、OMハンドリングボックス(6)を通り、床下に移送されます。
 ハンドリングボックスの中は、開いたり閉じたりする弁(ダンパー)と、給湯コイルと小型のファンが入っています。ごく単純な機械箱です。
 このハンドリングボックスを用いて、集熱した空気の行き先を、かしこくコントロールするのです。
床下コンクリートに、熱を貯える
立ち下がりダクトを通して送られてきた熱い空気は、床下の空気層(8)をゆっくりと流れ、蓄熱コンクリート(9)を温めながら、適度の微風となって床吹き出し口(10)から室内に吹き出します。
 太陽が沈んだ後は、床下のコンクリートからの放熱で床暖房します。日中に太陽の熱を貯めておいて、その熱を夜明けまで使います。

 蓄熱の部位は、床下でなくてもかまいません。鉄筋コンクリート造・組積造などでは、二室を挟むコンクリートの壁に蓄熱する方法もあります。
太陽熱を使って、お湯を採る。
 一軒の住宅が、一年間で使うエネルギーの約3割は給湯用というデータがあります。それを太陽熱でできる限りまかなうことができれば、家計にも環境にも貢献できます。
 お湯をたっぷり採れるのも、OMソーラーの嬉しいところです。

 給湯は、まず熱い空気が、ハンドリングボックス内のお湯採りコイルを通過する時に、不凍液を循環させて温めます。
 この温水を給湯タンクの熱交換器に流し、それで熱いお湯を採ります。春から秋にかけて、約30℃〜50℃のお湯が採れます。
冬と夏、昼と夜のモードの転換。
 人は暑いことも、寒いことも嫌です。このため人は、暑さや寒さを敵視して、人工的に快適環境をつくり出す技術を発達させました。今や、一年中室内を常温に保つことは不可能なことではありません。
 けれども、住宅は宇宙ロケットのカプセルではありません。そこは、家庭生活を営む場であり、子どもの発育の場でもあります。
 OMソーラーは、自然を閉ざす方向ではなく、自然と親しみ、自然に働きかけ、それを活かすパッシブ・システムです。パッシブな住宅に住む人は、行動形態としてはアクティブになるといいます。逆に、人工的なアクティブ技術に頼る住宅に住む人は、自然に働きかけることは乏しく、どうしても怠惰になるともいいます。
 OMソーラーの、冬と夏、昼と夜のモードの転換は、変化する自然(四季)に応答しながら、よりよい暮らしをつくり出す工夫です。
コンピュータを使って、気候を読み取る。
 このシステムは、建物それ自体の仕組みを使って、太陽エネルギーを取り込むシステムなので、すべては建物の設計から始まります。機械装置をポンと置いたら、後は機械の働きにまかせるというやり方ではないのです。
   どのような屋根にしたら、太陽エネルギーを上手く集熱できるか?
   どのような構造体にしたら、集熱した熱を上手く蓄えられるか?
   蓄熱された熱を逃がさず、室温に上手く活かすには何が大切か?
 それらはすべて、設計によって決まります。この設計のためのツール、それがOMコンピュータ・シミュレーションです。
 
 OMソーラーは、自然が相手のシステムです。自然はいつも同じ顔でいてくれません。めまぐるしく変化します。そして季節によって、場所によって気象条件は大きく異なります。
 この一律ではない、変幻する自然を解析し、どういう住宅にしたら自然をよりよく活かせるか、OMコンピュータ・シミュレーションは、それを検討するツールでもあります。
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もっと詳しく知りたい方は、OMソーラー協会のWEBサイトをご覧ください。
株式会社深野木組 〒890-0054 鹿児島市荒田二丁目28番19号 TEL.099-251-1611 FAX.099-252-6524